
上のギリシャ語は国標の「自由か、さもなくば死か」。
そんなこんなで今回はイタレリよりステキなサプライズ、旧エッシー金型の 1/48 ミラージュF1C(ギリシャ空軍)ですよ。こんなおいしいもん作らな損損、としこしこ制作しておりました。
一カ月紆余曲折あったけど、悪くない出来になったんじゃねーかにゃ。

本機体をご存じない方も実に多いであろうと思われますので、まず機体の解説から。
時は1960年代、ミラージュ靴寮功で調子に乗ったダッソーは様々な派生機を世に送り出します。
可変翼機だのVTOL機だの沢山作ったわけですが、もとよりデルタ翼で喰ってきた老舗、慣れない機体構成やノウハウの不足、需給の問題もあり中々うまくいきません。お金は減っていく一方だし結果として大型化してしまったミラージュ靴陵⊇亢チ萠呂猟祺爾鉾爾辰得源困呂匹Δ砲皺鴫弌危機感を覚えたダッソーは自社資産でマッハ2級小型戦闘機の開発に着手します。
あれ?調子に乗ってお上にかんかんに怒られてヤケクソになってありあわせで制作した機体が成功したこと、前も無かったっけ?そうですミラージュ2000の発足と非常に類似しているんです、状況が。
追い詰められると必死になってやりくりするあたりがダッソーらしいちゅーかなんというか。
こうして1965年に開発を開始した試作機「ミラージュ沓釘押廚聾綢猴磴鮑陵僂掘▲┘鵐献鵑魯潺蕁璽献絖固撃機のものを単発に、電子機器はミラージュ沓鼎里發里鯲用して、徹底的に開発コストを削減。開発のコンセプトは「小型かつローコストで、侵入攻撃、偵察、迎撃にも使える多目的戦闘機」。
こうして試作機はミラージュF1Cとコードを変え、実戦ロールアウトへの準備を着実に進めていくのでありました。

1966年のクリスマス二日前に初飛行し、ミラージュ靴汎瑛佑旅眤性を保ちながらも、デルタ翼の弱点である短距離離陸能力を改善、全面でミラージュ靴鯲寝錣垢襯好撻奪を証明したのです。
当時NATOから離解しアメリカの庇護から隔絶されたため、迎撃能力の低下に頭を悩ませていたフランス空軍。暫くするとようやくその優位性を認め、正式契約と100機の導入を決定。STOL性能を活かした海軍採用はされなかったものの本格的な活動を開始し始めます。

ミラージュF1の主翼は高位置に配置された後退角47°で、これは既存のミラージュ機がデルタ翼状であるものと真逆の方向性。ミラージュファミリーの異端とされる最たる部分でしょう。主翼面積はミラージュ沓鼎茲蠅29%ほど縮小されましたが、主翼上に取り付けられた前縁フラップ及び機動時に作動する二重スキマフラップの補助を得、離陸重量を2540kg増加、全速度域での運動性を向上させ、離陸距離は23%減の640m。エンジンの推力は20%増量し、搭載燃料も43%余裕が出来ました。主脚、前脚ともにダブルタイヤを採用し未舗装滑走路でもダメージにならず発進できます。

そんなこんなで非常に優秀な機体でしたが、ひとつ誤算がありました。というよりも外的要因です。
同時期、1974年にオランダ、ベルギー、ノルウェー、デンマークのNATO四国共同のF-104スターファイター後継機選定があったわけですが、同年に初飛行した米軍機F-16がコストパフォーマンス性や多目的、拡張性で非常に優秀だったため、ことごとくセールスで敗北してしまったのです。
これにより大量受注の機を逃した背景には、ミラージュF1が比較的高級なモデルであったことが考えられますが、なんにせよこの大敗を喫しF-16の影という位置づけがどうにも払拭できない不憫な機体であります。
しかしヨーロッパ外でのセールスは好調でして、安価多目的性かつアメリカ兵器でないことから政治的干渉を受けづらい、といった理由でアフリカや中東、特にアメリカと良好な関係に無く、軍事力面での調達が厳しい事情のある各国では好評なようです。
ヨーロッパ内でもやや外れにあるスペインやギリシャを始め、リビア、クウェート、イラクなどの中東諸国、当時複雑な情勢にあった南アやモロッコ、エクアドルなんかが代表的でしょう。きな臭い中東周辺ではイラクやクウェートなど、殆どのミラージュF1が実戦を経験しているのも特徴です。
その中でも今回は非常に資料の少なく、目が醒めるような蒼い迷彩がなんともゲーレの海らしい、南欧地中海の暖かい風に舞うギリシャ空軍ミラージュF1CGにチャレンジしてみました。
フランス機らしい優雅なラインに、陽気さと塩臭さの混じった、「煤けた南欧美人」らしさを表現したかったのですが、いかがなもんでしょう。ミラージュF1の作例自体が少なくさらに意外とギリシャ空軍仕様で再現している方が居なかったもんですから、結構独創部分が多い気は致します。

今回のまとめ/組んでみて
今回制作しましたのは、「イタレリ 1/48 ミラージュF1C」繰り返す通りイタレリから発売した旧エッシーのバージョンアップ品です。フランス空軍機数種を含めた10種類の各国ミラージュF1が再現できるという何とも太っ腹でマニアックな仕様。
ですので、デカールをウリにしているだけ非常に良好な内容でした。水に浸けてすぐに使え、くしゃって潰れることも少なく、何より彩がある。これが無ければ無難にフランス空軍機で作っていたことでしょう。デカールに関してはかなり良質であったことは保証いたします。
キットのプロポーションは全体的によく実機を捉えていると思いますが、ややお尻周りが実機よりも太い感じがします。主翼の付け根からエアインテークに掛けては非常にカッコよくまとまっているのが好印象です。
組み立ても簡単で、内蔵部分も少なくすぐに全体のシルエットが見えてきます。
塗装指示が各国ごとにはっきりしているのもイタレリらしいですね。塗料が日本に無いものが多いくらいです。
さて、ここまで言って褒めてまいりましたが問題個所を上げていくと、まずキャノピーの形状。
後部キャノピーが、間違いなくキットに合いません。
詳しくはローンスター様の1/72制作記にもありますが、ホントに下にスキマがあります。
他には塗装指示と実際のキットにあるモールドが、かみ合わないこと。こちらはまぁなんとでもなるのですが、主翼端から一つ目の前縁フラップが再現されていません。なので少しだけ戸惑いました。
うん、ここまでは大体許せる内容です(キャノピーハマらないのはヤバいが)。僕が一番噴き出したのは、こいつです。
シュペル530中距離空対空ミサイルが入ってねぇえええええ!ちょっとお前お腹見せてみろ。
うん、これ絶対R.530ミサイルだよね?すっげぇパッケージ詐欺。何がアレって完成寸前まで気づかなかった俺が道化。いやまぁ、ミラージュF1のヨンパチでデカールまでつけてもらってこれで中身2500円なので全く文句付けたらバチが当たるってもんなんですが。
ちなみに爆装用のキットなら付いております。

この辺すごく好き。

ちなみに迷彩は分からなかったので自前で調合してそれっぽい色にしているだけ。
上面のアンテナに至ってはカッコよかったから残したというひどいなんちゃってミラージュ。
下アンテナも丈夫だからってEA-18Gのあまり借りただけだしという暴露。

色々まともになったけど、合わせ目は相変わらずだなぁ。
まぁ細部はだいぶ見れるようになったからこれからだね。

さて、色々文句付けましたが、
出来上がったらすげぇかっこええです。これでへたれスキマモデラーもどきの僕にも作例の少ないミラージュF1ヨンパチ史に一つの足跡を残せたんじゃないか(うぬぼ
なんだか五月はヨンパチミラージュの月みたいなので、こりゃ来年はミラージュ沓達福△?
さて、次回。
どないせぇっちゅうねん、これ。(注:ミラージュF1はナナニイではありません。ヨンパチです)

結構お気に入りになりました。
おっきいの。
